例文
[ I was removed from my brigade and attached to the Berkshires, with whom I served at the fatal battle of Maiwand. ]
久しぶりに、本編、シャーロック・ホームズの『緋色の研究』です。
単語の意味
・brigade(brɪˈgeɪd)=旅団(複数の大隊から構成される)
・attach(əˈtæʧ)=~に配属する、所属させる(他動)
・fatal(ˈfeɪtl)=重大な、運命を決する、命に関わる(形)
構造
[ and ]があるので、『構造』も2つです。
[ I was removed from my brigade and (I was) attached to the Berkshires, with whom I served at the fatal battle of Maiwand. ]
★brigade=旅団
★attach=~に配属する、所属させる
★fatal=重大な、運命を決する、命に関わる
文法事項
並列の[and]
何度も出てきていますが、[ and ]を見落としてはいけません。
省略されている共通部分も見つけます。ここでは、[ I was ]です。
上の『構造』分析の部分では[ I was ]を補っています。
with whom
関係代名詞の[ whom ]です。
[ whom ]は、[ who ]の目的格です。現在[ whom ]はあまり使われていませんが、文語ではなお使われています。
[, with whom ]になるまでの過程を分析してみます。
★[ I was removed from my brigade and attached to the Berkshires. ]
★[ I served with the Berkshires at the fatal battle of Maiwand. ]
★serve with=(~とともに)軍務に就く。
の2文が出発点です。
ここで、[ the Berkshires ]が共通していますので、2文目の[ the Berkshires ]を関係代名詞に変えます。
[ I served with *who at the fatal battle of Maiwand. ]
と[ who ]としたいところですが、[ with ]という前置詞の後には、目的格が置かれるのが決まりです。前置詞の直後に来る名詞は、前置詞の目的語と言われます。前置詞の目的語が代名詞の場合、目的格になるのです。
例えば、
[ I am playing with him. ]
という例文では、[ with ]の後には、[ he ]を置くことができません。その目的格の[ him ]を置かなければなりません。
ですので、
★[ I served with whom at the fatal battle of Maiwand. ]
となります。
その後、[ with whom ]を前に出して、
★[ with whom I served at the fatal battle of Maiwand. ]
とします。
また、[ with whom ]の[ with ]の前に[ , ]を置き、[ , with whom ]とすることで「挿入」の意味合いを出しています(関係代名詞の非制限的用法)。
まとめ
次のようになります。
★[ I was removed from my brigade and attached to the Berkshires. ]
+[ I served with the Berkshires at the fatal battle of Maiwand. ]
↓
★[ I was removed from my brigade and attached to the Berkshires I served with whom at the fatal battle of Maiwand. ]
↓
★[ I was removed from my brigade and attached to the Berkshires, with whom I served at the fatal battle of Maiwand. ]
となります。
和訳
直訳
「私は、移動させられた、自分の旅団から、そして、配属された、バークシャーへ、バークシャーとともに私は軍務に就いた、命に関わるマイワンドの戦いに。」
自然な日本語
「私は、自己の旅団からバークシャーへと配属させられ、そしてバークシャーとともに壮絶なマイワンドの戦闘への軍務に就いた。」
今回のポイント
今回のポイントは2つです。
1、関係代名詞[ whom ]は現在はあまり使われませんが、文語ではなお出てきます。前置詞の目的語になるのは、代名詞の場合、目的格であることに注意をしましょう!
2、並列の[ and ]では、省略されている共通部分を必ず見つけましょう!
---緋色の研究編–7–終---
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お手数をお掛けしまして申し訳ありません。ありがとうございました。
僕は所属していた旅団から転属になり、バークシャー隊に配属になった。そしてマイワンドの死戦に就いたのだ。
調べてみると
死線
命がけの戦い。死闘。
「独立の為に、―を為すの鋒 (ほさき) は」〈竜渓・経国美談〉
とありました。
(コメントは消していただいて構いませんし、文章を変えていただいても
全然構いません)
アリストテレス 様
コメントありがとうございます。
美しい訳だと思います。