主体の意志<英文法編−3>進行形

進行形

He is running in the park for 10 minutes.
「彼は、10分間その公園で走っています。」

進行形の例文です。
進行形の中核的意味は、「一定期間、動作が継続・持続していること」にあります。
動作が続いている、ということです。

進行形にならない動詞

動詞には、一定期間のある状態(様子)を表す「状態動詞」というものがあります。
「状態動詞」は進行形になりません(進行形になる動詞は「動作動詞」と言います)。なぜなら、状態動詞は、その状態自体に既にある動作が継続・持続していることを含むからです。
例えば、

I live in Okinawa for 10 years.
「私は、沖縄に10年間住んでいます。」

の[ live ]は、「住む」という動作が10年間継続しています。
「住む」という動作が継続しているので、さらに進行形にする必要がありません。
この[live]は、状態動詞としての「 live ]です。
では、次の文はどうでしょうか?

I am living in Okinawa now.
「私は、現在沖縄に住んでいます。」

同じ[ live ]という動詞ですが、進行形にする場合もあります。
[ live ]を状態動詞と決めつけて進行形にはならない、と覚えることは危険です。

状態動詞と動作動詞の違い

この二つの違いは、一言で言えば、

人の意志を含む(動作動詞)のか
含まない(状態動詞)のか

にあります。
状態動詞にいう「状態」とは、様子やありさまのことで、様子もありさまも“外からの視点”で判断されます。
動作動詞にいう「動作」とは、「事を行おうとして身体を動かすこと」(広辞苑・第七版)です。事を行おうという“意志”を必要とする言葉です。
動作を行おうとする者(動作主体)の意志を強調する動詞は、動作動詞であり、外からの視点で見たありさまを強調する動詞が状態動詞となります。
「ジーニアス英和大辞典」によれば、状態動詞とは、「人が自分の意志でコントロールできない状態・出来事を表す」とあり、動作動詞とは、「人が自分の意志でコントロールできる行為・状態を表す」と説明されています。
もっとも、ここまでくると、状態動詞、動作動詞とあえて区別する必要もありません。

動詞の意味として、主体の意志が含まれているのか?

という単一の基準で進行形の可否を判断できるからです。
動詞の意味に主体の意志が含まれている場合は進行形が可能で、含まれていない場合は進行形が不可となります(認知言語学的に言えば、主体が動詞に意志を含める場合は進行形が可能となります)。

[ live ]での使い分けのニュアンス

1 I live in Okinawa for 10 years.
  「私は、沖縄に10年間住んでいます。」
2 I am living in Okinawa now.
  「私は、現在沖縄に住んでいます。」

は、

1が、沖縄に10年間住んでいるという今の自分がコントロールすることができない事実(10年間沖縄に住んできたという事実を変えることはできません)を表現しており、
2は、私の意志で沖縄に住んでいますという意味で、自分の意志で沖縄に住むことを選んだ

という違いになります。

1の表現では、好きで沖縄に来たのかまでは不明ですが、
2の表現であれば、好きで沖縄に来たというニュアンスが感じられます。

他の例

smell

[smell]には、

1 〜の匂いをかぐ(他動詞)
2 〜の匂いがする(自動詞)

の二つの意味があります。
「〜の匂いをかぐ」という1の意味には、主体の意志が含まれています。匂いをかぐことを主体が意図して匂いをかぐわけですから。この意味での[smell]は進行形が可能です。

She is smelling the flower.
「彼女は、花の匂いをかいでいるところです。」

「〜の匂いがする」という2の意味には、主体の意志は含まれていません。主体の意志とは関係なく匂いがするというのが2の意味ですのでこの[smell]は進行形になりません。

This flower smells sweet.(「ジーニアス英和大辞典」)
「この花はいい匂いがする。」
→(花の匂いをかごうと思っていなかったのにいい匂いがした)

hear

[hear]には、

1 〜が聞こえる(他動詞)
2 〜を聞く(他動詞)

の二つの意味があります。
「〜が聞こえる」という1の意味には、主体の意志は含まれていません。意図せずして聞こえてくるというのが1の意味ですから進行形にはできません。

I hear a gunshot.
「銃声が聞こえています。」
→(意図せずして銃声が聞こえてきている)

「〜を聞く」という2の意味は、聞こうと意図して聞くわけですから主体の意志が含まれています。ですから進行形にすることができます。

I am hearing a complaint.
「不平を聞いています。」

like

[like]には、

〜が好きである。〜が気に入っている(他動詞)

という意味があります。

I like comics.
「漫画が好きです。」

いつから漫画が好きになったのかはわかりませんが、“好き”という状態が続いているというのが、「〜が好きである」の意味です。
ですので、あえて進行形にする必要が通常はありません。
ところが、次の文はどうでしょうか?

I’m liking my neighbors more and more.(「ジーニアス英和大辞典」)
「私はますます隣の人が気に入っている。」

“私”は、もともと隣人が好きだったのですが、“最近は特にもっと好きになってきたよ”、というのがこの文の意味です。
最近は特にもっと好きになってきたよ”と言う部分に“私”の意志が強く表れているので、進行形にしているのです。

まとめ

進行形にできるか否かは、主体の意志が動詞に含まれているのか否かで決します。
1 主体の意志が動詞に含まれている場合は、進行形が可能
2 主体の意志が動詞に含まれていない場合は、進行形は不可能

---続---

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