例文
There was only a bare, dreary yard to be seen, and the blank side of the brick house twenty feet away.
引き続き『THE LAST LEAF』です。
単語の意味
・bare(béər)=むき出しの、空の(形)
・dreary(drí(ə)ri)=わびしい(形)
・yard(jɑ’:rd)=庭(名)
・blank(blæ’ŋk)=何もない(形)
仕組み
[ and ]の前後で、2文あります。
第1文
There was only a bare, dreary yard to be seen,
第2文
and the blank side of the brick house twenty feet away.
『構造』
第1文
There was only a bare, dreary yard to be seen,
第2文
and (there was) the blank side of the brick house twenty feet away.
第2文では[ there was ]が省略されています。
図式化すると、次のようになります。
(a)と(b)は、いずれも[ There was only ]に続く語句です。(a)と(b)をまとめて、1文にしたのが、今回取り上げた文です。
There 構文
[ There + be ~]は、[ There 構文 ]と呼ばれます。
[ there ]は元々、”場所”を意味していますが、その場所の意味が希薄化して、新情報(新名詞)導入の働きをする文法的な機能語へと変化して、[ there 構文 ]が誕生したと考えられています。
[ there ]の本来の意味である”場所”は、[ there 構文 ]では、たしかに希薄化していると思いますが、その名残はあるだろうと思います。なぜなら、[ there 構文 ]においては、
なんらかの意味において、場所を示す副詞的修飾要素の存在を必要とする(安井稔『英文法総覧―改訂版―』(開拓社、1996年)467頁)
からです。
直読直解からすると、[ there + be 動詞 ]で、”そこに、ある”と直訳をしておきます。
”そこに、ある”と言われる(書かれる)と、通常、”何が?”、”どこに?”という疑問を持つと思います。その疑問にこたえる内容を[ there + be 動詞 ]の後に続ける、と考えればいいと思います。
第1文では、
そこに、あった、なにもない、わびしい庭だけが、見ることができる場所に、
という意味になります。
[ to be seen ]には、”場所に”、という意味はありませんが、”そこに[ there ]”に対する回答として、[ to be seen ]がありますから、見られる”場所に”として、”場所に”を付加しておくと分かりやすくなります。
和訳
直上で、直訳調での和訳をしましたから、ここでは、自然な日本語だけを載せておきます。
(スーの)視線の先には、なにもないわびしい庭と、20フィート離れた場所にあるレンガ造りの家の何もない(窓などもない)壁だけがあった。
---<The Last Leaf 編>35・終---
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