新情報導入標識の[there]<The Last Leaf 編>38

例文

“What is it, dear?” asked Sue. “Six,” said Johnsy, in almost a whisper. “They’re falling faster now. Three days ago there were almost a hundred. It made my head ache to count them. But now it’s easy. There goes another one. There are only five left now.”

 引き続き『THE LAST LEAF』です。
 今回は、8文をまとめて一気に検討します。

単語の意味

 今回、取り上げる単語は特にありません。

構造

 8文まとめて示します。見やすさを考慮して、1文ごとに段落を変えます。

“What is it, dear?” asked Sue.
“Six,” said Johnsy, in almost a whisper.
They‘re falling faster now.
Three days ago
there were almost a hundred.
It made my head ache to count them.
But now
it‘s easy.
There goes another one.
There are only five left now.”

形式語の”There”

 形式語の”there“は、新情報を導入する役割を担っています(安井稔『英文法総覧-改訂版-』(開拓社、1996)469頁)。
新情報導入の標識“there”があるので、“there”の後に新情報が示されています。

there were almost a hundred.

では、

あった、ほぼ100

 つまり、

何かがほぼ100あった

という新情報が提示されています。
 何かはこの時点では不明ですが、ほぼ100あったと突然言っているわけです。
 その後も、何の話をしているのかはよくわかりません。
 今回取り上げた8文の中で新情報導入の標識である”there”が3つも使用されています。
 新情報導入のオンパレードと言っても良いでしょう。
 初めに、スーは、”何のこと?”と聞いているにもかかわらず、ジョンジーはそれに答えることなく、”ほぼ100あった”とか、”別の物が落ちている”とか、”今はたった5しかない”などと、どんどん新情報を導入して話をややこしくしているのが、今回取り上げた8文です。
 まるで、ジョンジーがスーに出したなぞなぞのようです。
 疑問が解決しないのにどんどん新しい謎を出していっている場面です。
 新情報導入の”there”を知っていれば、この場面でのジョンジーとスーのやりとりを正確に理解することができるのではないでしょうか?

和訳

 今回は、直訳調は飛ばします。
 ジョンジーとスーのなぞなぞのようなやりとりが日本語で再現できると良いと思います。

何なの?とスーは聞いた。
”ろく”、ジョンジーはほとんどでささやくような声で言った。
今は、ますます早く落ちている。
3日前は、ほとんど100あった。
それらを数えるだけで頭が痛くなったのに、今は簡単に数えられる。
ほら、また別のやつが落ちた。
もうたったの5しか残っていない。

---<The Last Leaf 編>38・終---

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