代名詞と接続詞の働きをあわせもつ“関係代名詞”<The Last Leaf編>50

例文

Old Behrman was a painter who lived on the ground floor beneath them. He was past sixty and had a Michael Angelo’s Moses beard curling down from the head of a satyr along the body of an imp.

 引き続き『The Last Leaf』です。
 2文を取り上げます。

単語の意味

satyr(ˈsætə)=サテュロス(ギリシャ神話:半人半獣の生物)
imp(ɪmp)=小鬼

構造

Old Behrman was a painter who lived on the ground floor beneath them.
He was past sixty and (he) had a Michael Angelo’s Moses beard curling down from the head of a satyr along the body of an imp.

 『構造』は上のようになります。
 第2文の[ and ]に注意です。[ he ]が省略されています。

関係代名詞の制限的用法

Old Behrman was a painter who lived on the ground floor beneath them.

 英語の文法で有名な“関係代名詞”の登場です。この“関係代名詞”で英語が嫌いになった方も多くいらっしゃるかもしれません。
 “関係代名詞の制限的用法”とかいう名称もよくないかもしれません。
 が、この名称はひとまず忘れましょう。
 まず、関係代名詞とは、

代名詞と接続詞の働きをあわせもつ(安井稔『英文法総覧(改訂版)』(開拓者、1996年)244頁)

ことを示す文法用語です。

関係代名詞=代名詞+接続詞

であることに注目です。
 関係代名詞が作られる過程から見てみましょう。

過程

Old Behrman was a painter.
The painter lived on the ground floor beneath them.

 この2文を1文にするために必要となるのが、“関係代名詞”なのです。
 この2文では、[ a painter ]と[ The painter ]は全く同じ画家を指すので、1つにまとめると次のようになります。

Old Behrman was a painter the painter lived on the ground floor beneath them.

 しかし、これでは、[ a(the) painter ]がダブっていて文法的に間違いとなります。
 そこで、

Old Behrman was a painter (the painter) lived on the ground floor beneath them.

 後の[ the painter ]を( )の中に入れて、その[ (a painter) ]を示す語として(つまり、代名詞として)[ who ]を入れてその直前にある[ a painter ]とつなぐ働きをさせるのです。

直読直解の観点からは

 直読直解の観点からすると、次のように読むと良いと思います。

年寄りベアマンは画家だった、その画家は、スーやジョンジーの下の1階に住んでいた。
 ↓
年寄りベアマンは、スーやジョンジーの下の1階に住んでいた画家だった。

関係代名詞と過去分詞

例文

Old Behrman was a painter who lived on the ground floor beneath them.

の文の[ who ]がもしなかったとしたらどうなるでしょうか?

Old Behrman was a painter who lived on the ground floor beneath them.

まず

 [ who ]が省略された関係代名詞としては理解されません。
 なぜなら、主格の関係代名詞は省略が基本的に許されないからです(安井稔『英文法総覧(改訂版)』(開拓者、1996年)254頁)。
 もし、主格の関係代名詞の省略を認めると[ lived ]が

従節に属する要素であることを示す標識がないので、主節の要素として分析され(安井『総覧』254頁)

ますが、[ a painter ]は、既に[ was ]の補語として処理済みなため、文法上、[ lived ]が浮いてしまうことになるからです。

では

 [ lived ]は過去分詞としての[ lived ]になるのでしょうか?
 結論としては、なりません。
 ここからの説明は少し長くなるので、別の機会に取り上げたいと思います。

和訳

 直訳調では、

年老いたベルマンは、画家だった、彼らの下の1階に住んでいた。
彼は、60歳を過ぎていて、持っていた、ミケランジェロのモーゼの髭を、サテュロスの頭から下に巻いている、小鬼の体に沿って。

 自然な日本語では、

年老いたベルマンは、スーやジョンジーの下の1階に住んでいた画家だった。
彼は60歳を過ぎており、小鬼の体に沿ってサテュロスの頭から下に巻いている、ミケランジェロが彫ったモーゼ像のような髭をたくわえていた。

つまり、
ベアマンは60歳を過ぎていること。
ベアマンの身体は小鬼、見た目は阪神半獣のサテュロスに似ていること。
ベアマンはミケランジェロが彫ったモーゼ像のような巻き髭をたくわえていたこと。

---<The Last Leaf編>50・終---

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