関係代名詞の非制限的用法と先行詞についている[ a ]<The Last Leaf編>53

例文

He drank gin to excess, and still talked of his coming masterpiece. For the rest he was a fierce little old man, who scoffed terribly at softness in any one, and who regarded himself as especial mastiff-in-waiting to protect the two young artists in the studio above.

 引き続き『The Last Leaf』です。
 今回は、2文をまとめて検討します。

単語の意味

excess(ˈɛkˌsɛs)=超過
for the rest=あとは
fierce(fɪrs)=熱烈な
scoff(skɔf)=あざ笑う
terribly(ˈtɛrəbli)=ものすごく、ひどく、恐ろしく
regard(rəˈgɑrd)=見なす
mastiff-in-waiting=番犬マスチフ

構造

第1文

He drank gin to excess, and (he) still talked of his coming masterpiece.

第2文

For the rest he was a fierce little old man, who scoffed terribly at softness in any one, and who regarded himself as especial mastiff-in-waiting to protect the two young artists in the studio above.

 第1文の『構造』も、第2文の『構造』も容易にわかったと思います。
 ただ、第2文は、[ a fierce little old man ]を黒字のままで残してあります。これは、[ was ]が不完全自動詞であり、[ he was ]だけでは文が成り立たないからです。
 [ he = a fierce little old man ]というのが、第2文の仕組みです。

修飾

 [ , who ]以降は、[ a fierce little old man ]を説明しているだけです。
 いわゆる関係代名詞です。その中でも、関係代名詞[ who ]の直前に[ , ]があるので、非制限的用法と言われる関係代名詞です。

非制限的用法とは?

 一言で言えば、非制限的用法とは、

補足情報の追加

です。
 “補足情報”ですから、既にメインの情報は前に出されています。
 つまり、どういう人であるかは、メイン情報により既に特定されていることになります。
 ですので、関係代名詞の非制限的用法においては、先行詞は特定の人ということになります。

 ところが!

 
 この1文では、先行詞は[ a fierce little old man ]です。
 皆さま、お気づきになったでしょうか?
 そうです、不定冠詞として有名な[ a ]がついているのです!

先行詞に[ a ]があるのは何故?

 これはどういうことでしょうか?
 オーヘンリーは文法ミスを犯しているのでしょうか?
 結論から言いますと、当然のことながら、オーヘンリーは文法ミスを犯しているわけではありません。
 [ a ]の意味には、“ある~”という意味と、“1人の”という意味があります(他にもありますが…)。
 この文の[ a ]は、後者の“1人の”という意味です。
 この[ old man ]はベアマンのことです。ベアマンの情報については、これまでに、住んでいる場所、年齢、見た目、絵を描いていること、傑作を描くのだと言っていること、等さんざん記述されています。
 ですので、この[ a ]が“ある~”という意味で使われていると解することは文脈上妥当ではありませんし、また、[ , who ]により関係代名詞の非制限的用法という形が採られているのも、この[ a ]が“ある~”ではないことを文法的に明示するためと言えます。
 オーヘンリーは、[ a ]が不定冠詞として解釈されないように、[ , who ]を用いたと考えても良いと思います。

和訳

 直訳調だと、

彼は、飲んだ、ジン酒を、過度に、そして、(彼は)まだ話していた、傑作を描くことを。
あとは、彼は熱烈な1人の小さな老人だった、どんな人でも気の弱さを嘲笑った、そして、見なした、自分自身を、特別な番犬マスチフとして、守るために、上のスタジオにいるその二人の若い芸術家を。

 もう少し自然な日本語だと、

彼は、ジン酒を飲みすぎており、まだ、傑作を描くのだ、と話していた。
あとは、彼は、1人の熱烈な小さな老人で、どんな人であれ気の弱さを嘲笑い、そして、上のスタジオにいる若い2人の芸術家を守るための特別の番犬マスチフだと自分自身を見なしていた。

---<The Last Leaf編>53・終---

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