移動使役表現<The Last Leaf編>58

例文

Johnsy was sleeping when they went upstairs. Sue pulled the shade down to the window-sill, and motioned Behrman into the other room. In there they peered out the window fearfully at the ivy vine. Then they looked at each other for a moment without speaking.

 引き続き『THE LAST LEAF』です。

単語の意味

window-sill(ˈwɪndoʊ-sɪl)=窓枠
motion(ˈmoʊʃən)=身振りで合図する(他動)
peer(pɪr)=目を凝らす(自動)

構造

<第1文>
Johnsy was sleeping when they went upstairs.

<第2文>
Sue pulled the shade down to the window-sill, and (Sue) motioned Behrman into the other room.

<第3文>
In there they peered out the window fearfully at the ivy vine.

<第4文>
Then they looked at each other for a moment without speaking.

 第2文で[ and ]の直後に[ Sue ]が省略されていることを見落とさないように注意が必要です。

移動使役構文or連想ゲーム的理解

 第2文

(Sue) motioned Behrman into the other room.

における赤字の部分には注意が必要です。
 直訳だと、

スーは、別の部屋の中へ、ベルマンに身振りで合図をした。

という意味になります。
 ところが、この文の意味は、

スーは、別の部屋へ、ベルマンを招き入れた。

となります。
 [ motion ]には、“招き入れる”という意味はありませんし、[ into ]も同様に“招き入れる”という意味はありませんが、

[ motion A into 場所 ]で、
“Aを(ある)場所へ招き入れる”
(移動使役表現)

という意味になります。

移動使役構文

 “移動使役表現”の説明については、言語学の間でも様々な説明がありますが、ここでは、「構文理論」に基づく説明をしたいと思います。
 移動の意味を全く持たない動詞[ motion ]の意味だけからは“招き入れる”という意味解釈は得られないのですが、場所への方向を示す前置詞[ into ]と併せ用いることで、移動を伴う使役表現が創られる、という理解です。

連想ゲーム的理解

 また、連想ゲーム的に移動使役表現の成り立ちを説明することも可能です。

ある場所の中へ、身振りで合図する

ある場所へ行くように身振りで合図する

ある場所へ招き入れる

 直読直解の観点からは、連想ゲーム的な理解の方が分かりやすいのかもしれません。

和訳

 直訳調だと、

ジョンジーは眠っていた、彼らが上階へ行ったとき。
スーは、日よけを引き下した、窓枠に、そして、ベルマンに身振りで合図をした、他の部屋の中へ。
そこにおいて、彼らは目を凝らした、窓の外へ、恐る恐る、ツタのツルに。
彼らは、見た、お互いに、しばらくの間、話をせず。

 もう少し自然な日本語だと、

彼らが上階へ登って行ったとき、ジョンジーは眠っていた。
スーは窓枠に日よけを引き下ろし、ベルマンを別の部屋へ招き入れた。
その部屋の中で、彼らは、恐る恐る、窓の外にあるツタのツルを覗いた。
そして、しばらくの間話もせずにお互いの顔を見ていた。

今回のポイント

 今回のポイントは大きくは1点で、細かく2点です。

移動使役表現の説明
  (a)構文理論
  (b)連想ゲーム的理解

---<The Last Leaf編>58・終---

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