目次
例文
According to one widely held view, culture and country are more or less interchangeable.
東京大学2017年度の英語二次試験必修編から検討します。
単語の意味
・more or less=おおよそ
・interchangeable=取り替え可能な
構造
According to one widely held view, culture and country are more or less interchangeable.
『構造』は、このようになります。
[held]は何でしょうか?
According to one widely held view,
この[held]は、どうも動詞[hold]の過去形にも見えます。
文法的にどう考えればよいのでしょうか?
[held]の可能性
可能性としては、
1、過去形([hold]の)
2、受動態
3、過去分詞
があります。
この3つのうちどれでしょうか?
[hold]の過去形?
この文で、[held]が[hold]の過去形ということはありません。
なぜなら、この文の動詞は、[are]だからです。
さらに、なぜ、[are]がこの文の動詞なのでしょか?
それは、「主節」、「従属節」の理解にかかわってきます。
英語では、主節の文が、「主節」というネーミングからも明らかなように「主」です。その「主」に従う「従属節」よりも「主節」が(比喩的に言えば)強いですから、主節内の動詞が文の動詞となります。
一つの文に動詞は一つであるのが原則ですから([and]などがある場合は別です)、主節の[are]が動詞である以上、[held]が動詞[hold]の過去形であることはありえません。
ですので、[held]が動詞[hold]の過去形である可能性は否定されます。
受動態?
次に、受動態はどうでしょうか?
この可能性もありません。
なぜなら、受動態の公式は、
be動詞+過去分詞
であるところ、この文では、[held]の前に[be動詞]がないからです。
ですので、[held]が受動態である可能性もありません。
過去分詞!
残る可能性は「過去分詞」しかありません。
そして、これが文法的に正しい理解となります。
過去分詞とは?
分詞とは、簡単に言えば、動詞でもあり、形容詞でもある「詞」のことです。
「詞」が動「詞」と形容「詞」に分かれているため、「分詞」なのです。
そして、「過去分詞」は、「現在分詞」とは違って、基本的に受け身的に理解されます。
ですので、
According to one widely held view,
は、
一つの広く保持された見解によれば、
という意味になります。
今回のポイント
今回の文法上のポイントは、次の4点です。
1、過去形
2、受動態
3、過去分詞
4、主節・従属節
どの事項も必ず学校で習うはずの基本中の基本です。
このような基本的な文法事項を用いて、実際の文を読み解く作業を意識して実践していけば、そのうち、特に難解な文ではないかぎり、文法を意識せずとも英文を読むことができるようになります。
---続---
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