どこまでが主部なのか?【東大英語を題材に英文の構造を把握する】(1)

例文

The silk that spiders use to build their webs, trap their prey, and hang from the ceiling is one of the strongest materials known.

という一文を例にとってみたいと思います。
 これは東京大学入学試験において2013年に出題された英語の冒頭の一文です。
東大英語の過去問ですが、恐れることはありません。
聞かれる単語は難しくないですが、文法をしっかり理解して英文の構造をよく理解しておかないと解けない問題が多いのが東大英語の特徴ですから、「英文解釈」の題材として最適な素材の1つといえます。
 見ていきましょう。

The silk that spiders use

 ”The silk that・・・”で始まります。
 ”その糸、それは・・・”
 ”spiders use”
 ”クモが使う”
 ですね。
 何に使うのでしょうか?

to build their webs,

 何に使うのか?と思っていると、直ぐに
 ”to build”という言葉が出てきました。”つくるために”使うようです。
 何を作るのか?と思っていると、また直ぐに
 ”their webs”という言葉が出てきました。”クモの巣”を作るためですね。
 ということは、ここまでで、
 ”その糸、それは、クモが使う、蜘蛛の巣を作るため”という文章になります。
 英語ネイティブはそういう語順で思考しているのです。

trap their prey, and hang from the ceiling

 これは何でしょうか?
 ”獲物を捕まえる” そして ”天井から吊す” という言葉が続いています。
 しかも、”to build their webs, trap~, and hang~” という形になっています。
 「A,B,and C」とあれば、AとBとCは並列関係に立ちます。何と何が並列となるのでしょうか?
 「their webs」 「their prey」 「from the ceiling」が並列となるわけではありませんね?
 もしそうだとすると、この文章は、
 ”to build their webs, their prey, from the ceiling”とならなければなりませんが、そうはなっていませんから。意味も不明になります。
 蜘蛛の巣を作る、獲物を作る(?)、天井から作る(?)という意味不明な文になってしまいます。
 andで何が並列になっているのか?その見極めが重要です。

“and”で示される並列関係

 ”build” “trap” “hang” これらはいずれも動詞です。

 ”build”=作る
 ”trap”=罠で捕まえる
 ”hang”=吊す

という動詞です。
これら3つの動詞が”and”で並列関係に立っているわけです。
 となると、”to build their webs, trap their prey, and hang from the ceiling”は、
 ”to build their webs, to trap their prey, to hang from the ceiling”という並列関係になります。
 trapとhangの前の”to”を省略してandで結びつけたのが、”to build their webs, trap their prey, and hang from the ceiling”という文の仕組みなのです。
 蜘蛛の巣を作るため、獲物を捕獲するため、天井から吊すため、という意味になります。

主部はどこまでか?

 今までをまとめると、
 ”その糸、それは、クモが使う、蜘蛛の巣を作るため、獲物を捕獲するため、そして、天井から吊すため”ということになります。
 実は、ここまでがこの文章の「主部」です。英文でいうと、

The silk that spiders use to build their webs, trap their prey, and hang from the ceiling

 が「主部」です。
 直後に出てくる”is”がこの文章の「動詞」なのです。
 そして、この「主部」の中でも、「主語」は”The silk”です。”The silk”の後ろにある語”that~ceiling”は”The silk”を修飾する語句ですから、その修飾語句を省いた”The silk”だけがこの文章の「主語」となります。
 早い話が、”The silk”の後に”that”があることで、「その糸、それはどういう糸かというとね、」ということで、”that”以降の語句が”The silk”を修飾しますよ、という目印になっているのです。いわゆる「関係代名詞」です。関係代名詞の制限(限定)用法と言われます。”The silk”を後ろから限定して修飾しているのでこういうネーミングになっています。文法用語を覚える必要はありませんが、この文章の”that”の役割だけはしっかりと覚えておく必要があります。
 ここまで分析できたなら、この文章の『構造』はバッチリです。

構造

 ”The silk that spiders use to build their webs, trap their prey, and hang from the ceiling is”
 というのがこの文章の『構造』です。

最後のknownは?

 最後の”known”はmaterialsを後ろから修飾している語で、文法的には形容詞と動詞の性質を兼ねる「分詞」と呼ばれます。
 materialsとknownの間には”which(that) are”が省略されていますので、それを補うと分かりやすいと思います。

日本語訳は?

 日本語訳は次のようになります。

”蜘蛛の巣を作るため、獲物を捕らえるため、そして天井から吊すためにクモが使う糸は、もっとも強い素材の1つとして知られている”

ご質問がございましたら、お問い合わせをご利用下さい。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
日頃からのご支援、誠にありがとうございます。
少しでも多くの英語学習者(受験生や社会人)様に読んでいただきたく、下記2つのブログに参加しております。
何か感じるものがございましたら、クリックをお願いいたします。
にほんブログ村 英語ブログ 英語学習者へお手数をお掛けしまして申し訳ありません。ありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です